はぎの通信 No.53(「楽しむ」ということ)
はぎの通信 No.53 (R5. 12.4)
中越高等学校長 萩野 俊哉(はぎの・しゅんや)
「楽しむ」ということ(What it means to have fun.)
今年も12月に入りました。「師走」です。先生方が「走り回る(?)」、忙しい月です。
いつもこの時期に思うのですが、年齢を重ねるにつれて時の経つのがとても早く感じられます。ちなみに、それにはちゃんと理由があって、どうやら「ジャネーの法則」とやらがあるせいらしいのですが、詳しくはどうぞネット等で調べてみてください。
さて、「12月か...今年ももう終わるなあ...」などとしみじみしていたら、ふと考えました。「私は、今年一年を楽しんだのだろうか...」と。
同じことをしても、それを楽しめる人と楽しめない人がいますよね。もちろん、そもそも好き嫌いという問題もありますが。実は、私の友人に「楽しむ」ことが本当に上手な人がいます。どんなに仕事を抱えていても、どんなに心に引っかかる悩みや心配事を抱えていても、自分から楽しいことや遊びをどんどん見つけて、それを実際に行って、「あ~、楽しかった!」と言える人です。そして、自分から選ぶのではなく、他人から与えられたことでも、それを本当に楽しんで行うことができる人です。私にはとてもまねができません。そんな私がその友人と一緒にいて、同じ時間を過ごし、同じ場所を共有することが、なんだかその友人に対して申し訳なく感じたりします。そして、とてもうらやましく感じます。
悩みや心配事はとりあえず脇に置いておく。それらをきれいに忘れ去るということではなく、とりあえず心の中にぶら下がっているそれぞれのフックを外して、ちょっと別のところに置いておく。そして、楽しみそのものは自分の方から見つけて、取りに行く。きっとそんなことが、その友人にはできているのかもしれません。
人生を楽しみたい、豊かなものにしたい。だれでもそう思いますよね。私もそう思います。でも、それが実際にできるためには、やはりちょっとした「コツ」のようなものが必要なような気がします。私も、その友人のことをうらやましく思っているばかりではなく、少しは近づけるように、心の在りようや心の持ち方を見直してみようと思います(できるかなあ...)。
以上