はぎの通信 No.58(真剣なまなざし)
はぎの通信 No.58 (R6. 1.22)
中越高等学校長 萩野 俊哉(はぎの・しゅんや)
真剣なまなざし(Serious Look)
新年ということで、心新たに再スタートという意味を込めて、今日は生徒の皆さんに私からアドバイスをさせてください。
今、私が皆さんに求めること、それは次の3点を兼ね備えた、越高生としての「真剣なまなざし」です。
①集中力
集中力を欠いた目はトロンとして光がなく、見ていてすぐにわかります。雑念を捨て、ひとつの物事に意識を集中しているときの目はするどく、そして清らかに輝いているものです。「雑念を捨てる」と言いましたが、これがなかなか難しい。ついついいろんなこと、余計なことが脳裏をよぎるものです。しかし、これも訓練と努力の積み重ねで、慣れていくと意外と簡単に「雑念」を払うことができます。具体的なコツとしては、例えば、気になったこと(=雑念)はすぐにとりあえず自分だけのメモ帳にメモしておいて、後で時間がある時に、そのメモを見返しながらその時点でゆっくりと考える(あるいは、悩む)。これは私の経験上とても有効なような気がします。
②貪欲さ
自分の知らないことを吸収してやろう、しかも、それは後で家に帰ってではなく、今まさに授業中のこの瞬間に理解して、覚えてしまおう、というこのある種ガツガツした貧欲さ、いわば「知」に対する飢えた状態がある人は、目つきが違います。少し大げさかもしれませんが、それは肉食動物が獲物に襲い掛かるような迫力を持った、恐ろしいほどの「まなざし」につながるのです。教える側に、「知」への欲求によって挑みかかる態度、実はこれこそ私が越高生である皆さん最も求めたいものです。
③目的意識
目的意識のないところに継続性はありません。「真剣なまなざし」も1日か2日で消えてしまうでしょう。自分は今いったい何のために勉強をしているのか。将来何をどうしたいのか。何になりたいのか。これらの問いに対して真摯に向かい合い、考えてもらいたいと思います。その中から、いつかきっと本物の目的意識が芽生えてくるはずです。その目的意識を常にしっかりと持てば、「鬼に金棒」。皆さんの「真剣なまなざし」はもはや消えることはないでしょう。
「集中力」・「貪欲さ」・「目的意識」、この3つがキーワードです。勉強にも部活動にも当てはまる。まさに、本校の校風「文武一如」に通ずるものです。
以上